ADASや自動運転システムを手掛けるイスラエル企業のForesight Autonomous Holdings Ltd.は、2020年12月4日、欧州委員会がHorizo​​n2020フレームワークプログラムを通じて、同社が参画するコンソーシアムに資金提供を行ったことを発表した。

この助成金は2021年から3年間の期間に適用される。

このコンソーシアムは、次世代の大型無人自律車両の開発と実証を行うことを目的として設立されており、企業・研究機関を中心としたもの。29団体が参画している。

参画団体は以下である。

全体とりまとめ:

  • EasyMile:車両管理・フリートマネジメントソフトウェアプロバイダ

大型車・大型特殊車両メーカー

  • KAMAG:スワップボディトラックの世界的リーダー
  • Kion / Linde:世界的な資材処理車両プロバイダー 
  • テルベルク:特殊車両のメーカーであり、港湾、産業、配送センター向けのヤード等
  • TLDグループ:空港地上支援装置およびスマートエアポートシステム(SAS)

自動運転技術サプライヤー

  • コンチネンタル:最大手の自動車サプライヤー
  • ADASKY:ADASおよびAV用の高解像度LWIRサーマルカメラ
  • Navtech Radar:高解像度イメージングレーダーソリューション
  • Foresight Autonomous:マルチスペクトル自動車ビジョンシステムとセンサーフュージョン

フリートマネジメント

  • Applied Autonomy:コネクテッド自動運転車向けのスマートフリート管理システム
  • Ottopia:コネクテッド車両の安全な遠隔操作システム

研究機関

自律大型車両の実証に関連する企業

  • DFDS:国際海運およびロジスティクス会社(港およびターミナル) 
  • ロータックス:オーストリアのパワートレイン製造、工場物流での協力
  • アビノール:ノルウェーの空港運営
  • DBシェンカー:ロジスティクス会社

コンサルティング会社

  • ENIDE:持続可能なモビリティとロジスティクスのためのデジタルソリューション
  • DigiTrans:テスト・試験場の提供
  • CERTX:自律システムの専門家である機能安全とサイバーセキュリティの認証機関
  • FRACSおよびSTAC(フランス民間航空技術センター):認証および規制機関 
  • IRUプロジェクト、CARAヨーロッパクラスター、Automobil Cluster ÖO:自動車及びロジスティクス業界の国内・国際組織

Foresight Autonomousは、2台の立体可視光カメラと2台のサーマル長波長赤外線カメラで構成されるQuadSightマルチスペクトルビジョンソリューションを提供する。なお赤外線カメラはFLIR Systemsが提供するもの。

(関連プレスリリースはこちら)


ー 技術アナリストの目 -
欧州における大型車両の自動運転化の動きとして、こうしたコンソーシアムが形成されている。そしてそのコンソーシアムに対してHorizon2020で支援を受けるという流れを示す事例である。こうしたコンソーシアムを通して、どのような業界の流れが作られていくのか、欧州の動きを注視したい。