中国の自動運転スタートアップである文遠知行(WeRide)が、2021年2月10日、中国の広州における自動運転配車サービスの正式許可を、中国の自動運転企業で初めて取得したと発表した。

広州で初めての正式な許可

WeRideはこれまでも広州の一部地域で複数の自動運転プロジェクトを実施してきた。2019年11月から広州でロボタクシーの運用を開始し、2020年6月、Autonaviのタクシー配車プラットフォームでWenyuan Zhixing Robotaxiサービスを開始。この実証実験においては、運用初年度に147,128回の輸送を実施し、6万人を輸送しているが無事故であると報告している。

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ロボタクシーでスムーズに人を輸送していることが伺える

今回は上記の結果を受けて、正式な配車サービスとしての営業許可を受けたことになる。

創業者でCEOのTony Han氏はこう述べている。「この3年間で、WeRideは明確な戦略とリーディングテクノロジー、ミッションベースの実行に基づいて、徐々に自動運転車の大量生産と市場展開を達成してきています。今日、私たちは自動運転の事業化に向けてもう一つの確固たる一歩を踏み出したことを非常に嬉しく思います。WeRideは、中国で初めてライドヘイリング(配車)の許可を得た自動運転企業となり、我々が業界で既に確立しているアドバンテージに、さらに重要なものを加えたことになります。」

ここ数か月で巨額の資金調達に成功

WeRideは昨年末から今年にかけて資金調達を行っており、同社の調達した資金の総額は513.6m$となっている。

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ー 技術アナリストの目 -
WeRideが実証実験からさらに進んで、正式な営業許可を得るということになった。おおよそ1年+αの間、無事故で運用できたという成果が実を結んだこととなり、ここからは実際のサービスとしてロボタクシーが提供することができるようになる。広州市の一部地域で運用されてきたロボタクシーの実証であるが、今回の認可取得を受けて、エリアを拡大するのか、等まだ詳細は公開されていないが、おそらく徐々にサービス提供範囲を広げていくだろう。引き続きこうした動きに注目である。