中国の有名LiDARベンチャー企業であるHesai Technlogyが、6月8日にシリーズDで300m$超（約328億円以上）の資金調達を実施したことを発表した。
本資金調達ラウンドでは、Hillhouse Ventures、Xiaomi Group（シャオミ）、Meituan（美団）、CPEらが主要投資家として参画し、また既存投資家としてLightspeed China、Lightspeed Global、Qiming Venture Capital等も参画している。
BoschやBaidu（バイドゥ）も支援するHesai
Hesai Technologyは2014年に設立されたLiDARベンチャー企業だ。すでに数百人規模の会社となっており、主にはメカニカルLiDARであるPandarシリーズの製品を早くから実用化し、すでに世界各国で納入実績を持つ。
シリーズBではBaidu（バイドゥ）もリードインベスターとして参画している。バイドゥについては、その後Velodyne製のLiDARも利用しており、Hesai社との関係がどうなっているのか不透明であったが、2021年5月に改めてロボタクシー用のLiDARの共同開発について発表があり、現在も関係が深いことが明らかとなった。シリーズCではボッシュも参画し、100億円を超える資金を調達している。
今回のシリーズDにより、同社が調達した資金総額は、Crunchbaseによると累積で531m$（約581億円）にも上る。
今回調達した資金は、OEM顧客向けのハイブリッドソリッドステートライダーの大量生産、スマートマニュファクチャリングセンターの建設、自動車グレードのライダーチップの研究開発に使われる予定であるという。
Hesaiは長距離ソリッドステートLiDARであるPandarGTを製品化しているが、前述したバイドゥとの新しい共同開発の中で、まだ発表していない新しいハイブリッドソリッドステートLiDARを研究することも明らかにしている。（PandarGTの延長にあるものか、全く新しい製品になるのかは現時点では不明）
今回参考のニュースリリースはこちら
Hesaiは前回資金調達ラウンドは2020年1月であり、おおよそ1年半で次のシリーズDの調達を行うことになり、順調なペースで成長資金を調達しています。HesaiはこれまでメカニカルLiDARでの存在感が高かったのですが、今後はソリッドステートにも力を入れていくものと思われます。今回のリードインベスターにシャオミ（Xiaomi）が入ってきたところも大変興味深く、シャオミは今年3月にスマートEV市場への参入を明確にしており、コアテクノロジーであるLiDARにも手を伸ばすことになりました。同社の動きも今後注目ポイントです。
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